2009年12月19日土曜日

二次審査

北浦、松野、岸、高橋、岩佐、米倉

2009/12/19 10:00~

北名古屋市役所にて『記憶の声』の二次審査を受けていきました。


審査では、作品の構造と安全面についてのプレゼンテーションを行い、続いて質疑応答がありました。

建築的な部分は南川先生に補足していただきながら、高橋君が代表でがんばって話してくれました。

私たちの意志と意図と配慮が伝わっていることを祈ります。

後日審査結果が通知されるとのことで、それまでは心配ですが、ひとまずお疲れ様でした。

記録/北浦

2009年12月9日水曜日

ガラスブロックの検討

2009/12/8,9 北浦、松野、高橋、壬生、米倉、小此木、岸


ガラスブロックを業者から数個取り寄せ、出来上がったオブジェを囲んでみました。
どのような見え方になるのか、
また、クリアなガラスブロックを所々入れるべきかを検討しました。


なるべく実際の条件に近い様子で見ることができるようにとオブジェを外に出し、
ガラスブロックを積み重ねていきました。



このような感じになりそうです。

クリア(歪みのない)ガラスブロックは中身がよく見えますが、

たまゆら(歪みあり)の方はゆらゆらに歪んでとてもおもしろい見え方になります。
思ったよりも中のオブジェが何なのか確認することもできました。

みんなで話し合った結果、クリアを使わずに、すべてたまゆらで組み上げる事に決定しました。

2009年12月1日火曜日

二次審査に向けて

2009/11/30  北浦、岸、松野、高橋、壬生、小此木、米倉


約1ヶ月ぶりのブログ更新です。。。。(((((。。; )ヾ


この間、試行錯誤を繰り返しながら朝から晩まで中身の制作をしていました!
また、箱屋さん(ガラスブロックの施工業者さん)と綿密な打ち合わせを繰り返し、基礎の事や天板の事、結露の問題、等を解決してきました。


二次審査の提出書類が12月4日必着ということで、今日は先生に僕らが作った書類・図面等の最終チェックをしていただきました。





まだ中身の全体写真は載せられませんが、作品の完成イメージ図(正面)を載せることにします。

記録: 高橋

2009年11月3日火曜日

オブジェの制作1

2009/11/3 高橋、松野、岸



心棒にどのようにオブジェを固定させていくのか、
また、どのような配置が望ましいのかを実際にやりながら検
討していきました。




〜結果〜
・あまり細々した小物で密集していると、ガラスブロックから覗いた時にごちゃごちゃして、訳の分からないものになってしまう
・色の配色も考えていきたい
・配置の仕方において、ものの年代ごとに分けてみてはどうだろうか
・オブジェをブロックごとに固めるのは以外と困難なので、心棒に全て固定させてみてはどうだろうか




様々な課題が新たに出てきました。
次回は木、金曜午後1時からです。




心棒にくくり付けてみた様子(仮止め)



ガラスブロックから覗いた様子

2009年10月30日金曜日

芯棒づくり

2009/10/30 岸、高橋




am 9:00     鋼材を買いに車で瀬戸へ


am 10:30    3.2mmの鉄板を500×300にカット
          そこへ丸パイプを垂直に溶接

am 11:00    芯棒完成 !!



記録 高橋
       

10月29日

2009/10/29 北浦、松野、岸、高橋、小此木

10月29日
北名古屋市への経過報告内容や役所からの要望、最終的な方向性をみんなと再認識しました。

10月29日議題
・芯棒の構造をどのようにするか?
・そこへものをどう固定するか?

万が一のメンテナンスの事を考え、十分過ぎるほどの安定性を求めようとするあまり、複雑な芯棒を考えだしてしまいました。この案を先生に報告すると、見事にNG!!!!!
もっとシンプルに考えたらとアドバイスをもらい、
500mm×300mm、t=3.2mmの鉄板中心へ直径27.2mm、長さ1990mmの鉄丸パイプA20を垂直に溶接するというシンプルな構造になりました。
ふたについてはステンレス板の裏側に芯棒のパイプ径より少し広いステンレスパイプを溶接し中の芯棒がそこへ入る様な構造になる予定です。

物と物の固定方法については、安易に接着剤等を過信して使うより、より確かな番線でがっちり固定するという案で進んでいます。

記録 高橋

2009年10月28日水曜日

北名古屋市への経過報告

2009/10/28 高橋、小此木、北浦

北名古屋市役所へ経過報告に行ってきました。
以下は報告に対し北名古屋市からの要請です。

《 ガラスブロック部分 》
基礎とガラスブロックの設計図を出来るだけ早く提出してほしい。
基礎の施工指示も含んでかまわない。

後日、中の維持管理が出来るように、ふたを取り外し可能にしてほしい。

ガラスブロックの重さ(工務店が作用する部分にかかる総重量)が知りたい。

水抜きに関しては、一時に大雨が降ると道路の冠水が起こるので、そのことも考慮して設計してほしい。
ガラスブロック内部空間の底辺部分を持ち上げてみてはどうか。
(見た目にどのような影響があるか・・・要注意)


《 内側の部分 》
預かったオブジェの内、使用できないと判断したものは、後日丁寧に持ち主に返却してほしい。
中のオブジェの耐久性が心配なので、十分考慮してほしい。
実物を入れるという方法だけでなく、実物をかたどったものや、表面にコーティングするなどの方法も検討してほしい。
作品の肝となる部分であることを十分考慮して制作してほしい。

《 全体のスケジュール 》
11月30日に作品完成、写真等の資料提出の上、12月19日に2次審査。

3月の設置日程は未定。
2月中に基礎、ガラスブロックの施工を終了し、3月上旬に中のものを本体に落とし込むことができるように段取りをとりたい。


この後、商店街をまわり、思い出の品を提供していただきました。
喫茶店では昔の駅前や商店街の賑わいの様子を聞かせてもらいました。

記録/北浦

2009年10月27日火曜日

ゴミをダイヤモンドに変えるとは?

参加者:北浦、松野、 岸、高橋、壬生、小此木、岩佐

まず最初に北名古屋市モニュメント制作の今後のスケジュールの確認をした。

北名古屋市から送られてきた資料をコピー、全員に配布。

≪資料の内容≫

7月10日   契約締結

8月10日   設計図提出期限 
 
  9月     制作進捗状況報告・・・写真で報告

11月30日  作品完成期限・・・8月提出の設計図に出来形のサイズ、重
                    量等を記 入した出来形図を提出

12月上旬   二次審査・・・完成作品の確認

 1・2月    設置個所の基礎工事・・・市で施工

3月上旬    作品の納入、設置・・・搬入:作者負担、設置:市負担
         完了検査

3月下旬    契約代金の支払い


※ただし私たちの作品は設置と同時に完成になるため、11月30日の段階で「作品完成」の報告、12月での完成作品の確認はなし。
      
       ↓ ↓ ↓

≪スケジュールの改定事項≫


10月中   ガラスブロックの中にいれる品物の確保

11月中   ガラスブロックの内部(集めた品物の組み立て)の完成
        設置、落とし込み方法の確定

 2月     ガラスブロックの施工(2~3日)

3月上旬   内部の落とし込み(1日)


≪報告事項≫

・ガラスブロックの施工についてはほぼ確定、依頼、発注済み
 (変更はガラスブロックがイタリア製の輸入ものになること)
・約100万円という見積もり
・商店街の人々から集めた品物の紹介


外側のガラスブロックの施工に関することは大方落ち着いたが、続いて前回に引き続き今回も、中身の問題が大きく取り上げられた。

商店街の人々から自主的に提供してもらったものを作品の核として扱いながら、作者である私たち自身の”思い出の品”や、その他必要なものを私たちがセレクトして集めてもよいのではないかという意見も出た。
私たちには最終的な作品のイメージを作り上げていく責任がある。集まったものをまとめるだけでは作品にはならない。”もの”を”作品”へと昇華させなければならない。


次に集めたものをどういう形、方法でガラスブロックの中に入れるかいう問題があがった。
その中で以下の3つの案が出た。

① 品物同士を溶接、または針金等で固定した塊状のものをつくる。
② かご状のものをつくってそこに品物を納める。
③ ガラスブロックの内径で立方体のフレームをつくり、その上下面から針金を吊って品物を固定する。

・②③については構造体が見えてしまうことが指摘された。
・③については時間の経過によるワイヤーのたるみが問題視された。

とりあえずやってみないことには話が進まないということで、前回作ったガラスブロックの内空間を実寸で再現した木枠の立方体で、実際に品物を配置しながら考えることになった。

これから先、前回南川先生から指摘された塗料、色を使うという方法を含め、作品としての最終的な姿を検討しなければならないことが明確になった。せっかく提供してもらった品物たちをただのゴミにしてはいけない。それらをダイヤモンドのごとく光り輝くものにするにはどうしたらいいのか。来週は祝日、再来週は舟越桂さんのレクチャーのため2週間ゼミはないという過酷な状況だが、より魅力的な作品になるか否かはこの11月にかかっている!!


記録:岩佐

2009年10月24日土曜日

南川さんからの喝!

環境とアート ゼミ記録 2009/10/20
参加者:北浦、岸、松野、壬生、米倉、岩佐、小此木

今日は南川さんに進行状況を報告し、それに対してアドバイス、というか喝をいただきました.


◆チームリーダーに関して(重要!)

このチームには、リーダーがはっきりと決められていない。指示する人がいないため、事が進んでいかない。誰が指揮をとるかをはっきりさせよう。

◆中に入れるオブジェに関して

①設置方法
・先にガラスブロックで箱を作り、上から入れていく以外方法はない。上から吊るすという設置する案が出ているが、厳しい。 何より、搬入が難しい。

②集めてきたものの見せ方

オブジェをそのまま入れるだけというのは、非常に危険。表面に何か施すと提供してくれた方に悪いというのは、気を遣いすぎている。

土屋先生の作品も、その土地にあるものを使うというものだが、先生の作品の場合それが作品として成立している。たとえば、橋脚の作品は橋脚を扱っていることが分かるだけでなく、橋脚を超えたものになっていいる。そこが土屋先生の作品の最大の魅力である。

あくまでも、作るのはアート作品だということを忘れない。

一つの案として、表面にポリウレタンなどで塗装するのはどうか?
また、オブジェどうしの接着は難しいため、間に違う素材のものを入れる方法を考えてはどうか?

役所とのコミュニケーション

ひとつひとつの確認を怠らないようにしよう。何事も曖昧にしておかない。
日ごろからきちんとコミュニケーションがとれているかいないかで、何かアクシデントが起こった時の対応が違う。

<南川さんのアドバイスを受けて…>
南川さんから出たオブジェの表面に塗装する案を、試しに進めてみることにしました。

ポリウレタンについて調べるために梶田絵具店へ。お店の人によると、、、
◆ポリウレタン
・主剤 と 硬化剤 を 4 対 1 で混ぜる。
・ツヤ消し剤もある(主剤、硬化剤自体はツヤがある)
・刷毛塗りより、スプレーでふいたほうがきれい
・ふいた上から、透明のポリウレタンをふくと、層ができるため、紫外線からのダメージが減る。
・80~90℃を超えると、ひび割れなどが起こる。
良い点→車の塗装に使われているため、色のバリエーションが多い。
悪い点→耐候年数は10年。フッ素よりは劣る。

◆フッ素
良い点→耐候年数は10~15年(未満)。ポリウレタンより長い。
悪い点→需要が少ないため色のバリエーションが少ない。
    色の微妙なニュアンスを表現できない。

●下地処理●
塗装をする前に下地作り必要で、それも素材によって様々。
鉄であればエポキシ系のプライマーを使用する。


<これからやること>
・ガラスブロックのボックス内の気温変化を調べる

ポリウレタンは気温が80~90℃を超えるとひび割れが起こるため、
ガラスブロックのボックス内の1年の温度変化を調べる必要がある。

・中のオブジェをどのようにするかを考える

北浦さんからは、ワイヤーで吊るすのではなく、上と下でつなぎモノの位置を固定し、ワイヤーの色に合わせてモノをシルバーで塗装する、という案がでています。
他にもいろいろな案を考えて持ち寄りましょう!

・オブジェの配置をかんがえる

岩佐さんと小此木さんが、ガラスブロックのボックスの内側の空間に合わせた木枠を作ってくれたので、一度試しにモノを吊るして配置などを考える。
作品のイメージを明確にする。



期限も迫ってきているので、みんなで協力し合って進めていきましょう!!!




記録:壬生

2009年10月21日水曜日

突然の電話・・・!

環境とアート ゼミ記録 2009/10/16


参加者:松野、高橋、壬生、岩佐、小此木、米倉







一週間くらい前に市役所の方から、商店街の自治会がガラスブロックの中へいくつか入れて欲しい物があるみたいだから連絡を取ってほしいと電話があり、その後みんなで日時を調節し商店街へ向かった。





長久手から北名古屋市へは車で1時間30分・・・近いようで遠い距離です。









こんにちわー!! みんなでお店へ訪ねると奥の方から、ちょっと待ってねー!すぐ行くからー!と声が聞こえてきた。




間もなく、店の奥から大きな茶色の紙袋を手に下げた店主さんが出てきてくれました。






          紙袋の大きさにみんな驚きました!!!





これまで、作品説明と思い出の品を提供して頂けるようにメインストリートに並ぶお店はもちろん、少し路地へ入ったお店にも何件かみんなで伺っているのですが、突然の事でどんな物を出したらいいのかとお店の人達も困っていて、なかなか思うように集まらなっかたのも事実・・・予想よりも物集めに苦戦していた時期でした。



どんな思い出が入っているんだろう? みんな熱い視線で紙袋を見つめました。





        はじめに中から出てきた物は沢山の賞状でした。





昔は町内ごとに野球チームがあったそうで、商店街のある町内のチームが試合で賞を取った時のものだそうです。





  次に出てきた物は商店街のお母さん方が昔賞を取った時にもらった首から下げるメダルでした。





とても大切に保管してあったのか、かなりきれいでした。

他には、昔配っていたであろう商店街のシールや思い出の写真、どれもこれもこの町内の思い出が詰まった品々でした。

ありがとうございました!とお礼を伝え、検討してみると言って頂いたお店を再度何件か伺いました。





・ 酒屋さんで、古いとっく利。


・ ツタヤさんで、今では見かけないペコちゃんグッズ。


・ ふとん屋さんで、現役で使っていた古い鉛筆削り機。


・ 土木会社さんで、初期に出た携帯電話、子供のおもちゃ、トランシーバー。


を提供して頂きました。ありがとうございました!




今後の予定は、来週再々々々度商店街へ足を運び思い出の品を提供して頂けるようにお店を訪ねます。この訪問を最後に、提供して頂いた思い出の品をどう紡いでいくかという段階へ入っていきます。

良い作品にする為にみんなで力を合わせて頑張ります!!

記録:高橋

2009年10月14日水曜日

常滑フィールド・トリップ2009

環境とアート ゼミ記録 2009/10/13
参加者:北浦、岸、高橋、壬生、松野

今日のゼミは、愛知県常滑市に行ってきました!



それは・・・



『常滑フィールド・トリップ2009』 の展覧会を見るために。
http://tokoname-fieldtrip.jp

この展覧会には土屋ゼミの北浦さんと岸さんも出展しています!

また東京の武蔵野美術大学からも、助手の中村さんが来ていて一緒に展覧会を回りました。



●『常滑フィールド・トリップ2009』とは・・・
 『地域と創造』をテーマに、創作活動に取り組んでいる人たちの手による自主企画です。出展者が常滑という地域と関わり合いながら空き家や空き地をアートスペースとし、作品展示を行っている展覧会です。


展覧会の会場は、起伏のある路地や狭い道が多いです。またそんな路地に自生する植物などを見るのも楽しいです。



全ての会場を訪れるには、約2,5㌔の距離を歩きます。












ふとした場所にも作品が置かれています。この写真は、のぞき穴をのぞいている最中です。

                   中村さんも覗いています!


●作品は全部で25作品あり、3組の出演者によって構成されています。
ここで愛知県芸の学生の作品を少し紹介をします。



これは北浦智恵さんの作品です。砂浜の砂を部屋一面に敷き詰めて、そこへかつての常滑の海沿いを歩いた様子を投影しています。ゆらゆらと映る感じがとても不思議でした。

                 タイトル 『空景色』
これは宇田ももさんの作品です。何本も並んだ水色の糸が、とてもキレイで印象的でした!




            タイトル 『境目に重なる時』 
これは岸美智代さんの作品です。 1階から2階にかけて鉢植えを積み上げています。展示場所の空き家に入った瞬間、この空間にひきこまれました。


余談ですが・・・
土屋先生は今回展示されているひとつの作品に関連して、”わびさび”について触れました。
そこで岡倉天心の『茶の本』を読むように、薦められました。



                                集合写真in常滑


また遠出してみんなで展覧会など見に行きたいですね!


常滑フィールド・トリップ2009は10月18日(日)までなので、
興味のある方はぜひ見て下さい。
記録:松野

2009年9月23日水曜日

北名古屋市歴史民俗資料館と商店街

環境とアート ゼミ記録 2009/09/22
参加者:北浦、高橋、壬生、岩佐、小此木、米倉、岸


先日市役所の方にぜひ見て下さいと勧められた北名古屋市歴史民俗資料館へみんなで行ってきました。
ここは昭和時代、なかでも戦後から昭和30年代にかけての暮らしに重点を置いた多くの資料が展示されています。
資料館に一歩足を踏み込むと、懐かしいという言葉をつい発してしまうような空間で、人々の郷愁を誘い、昔のキオクが呼び覚まされます。
そういった意味では今回の私たちの作品のコンセプトに通じるものもあり、過去を垣間見ると共に参考にもなりました。


作品を設置するにあたり、こういったモノに宿る力で人々の中に眠る思い出や記憶がよみがえる効果を多いに期待しています。



さて、そのためには北名古屋市に住む人々の思い出をかき集めなくてはいけません。
資料館を後にして今度は作品が設置される予定地周辺の商店街へ向かい一軒ずつお願いに回りました。
ちょうど連休中のために閉まっているお店も何軒かあったので、メインストリートを外れた商店街にも数軒伺いました。
手作り桶のお店や昔ながらの金物店、布団屋さん、薬屋さんなどどこか懐かしい感じのお店が並んでいて、なんだかいい物がありそうな雰囲気がします!


今回は作品の告知とモノの募集を呼びかけたので、
来週はモノを集めにもう一度ここを訪れます!



☆イタリア製のガラスブロックを北浦さんが取り寄せてくれました。
内側が鏡面加工してあるのでまた違った見え方になります。
建築的要素が少し和らぎ良い効果が期待できそうです!!


記録:岸

2009年9月10日木曜日

工務店の方に会う

環境とアート ゼミ記録 2009/09/10 
参加者:北浦、松野、壬生、小此木、岸


岡崎にある南川先生の事務所にて、工務店の方とガラスブロックの施行について打ち合わせを行いました。



◦基礎について

基礎はガラスブロックの設置面から下に真っすぐ設けると、風等の影響によって倒れてしまう事が心配なので、より安定感を得るためフーチングを設ける事を進められた。

しかし、地中であっても定められている敷地内からはみ出る事になるので、市役所の方と検討する必要がある。



◦基礎とガラスブロックの接地面について

基礎にアンカーを打ってガラスブロックを積み上げて行く。

ガラスブロックの底面にアルミ枠を設けない。(無くても十分収まるし、コストも抑えられる)



◦湿気・結露対策について

上/天板のステンレス部分を隙間が空くように被せる事ができる構造にする。(その際隙間部分から虫やゴミが入らない様に網を張る)

下/ガラスブロックの内側から基礎部分にかけてパイプを仕込む。



◦目地の問題点

ガラスブロックの目地を埋める際にモルタルがどうしてもこぼれ落ちるので、内側を塗った場合モルタルを拾う事が出来ない。

そのため、中に入れるオブジェはガラスブロックの完成後に入れる方が施行しやすい。





確認すべきこと

・今後の完成に向けての大まかなスケジュール

・訂正後の図面

・コーナーブロックは他のメーカーにもっと都合のいいものがないかどうかの確認

・ガラスブロックの品番

・ガラスブロックの施行とオブジェの設置、どちらを先に行うか



今日の打ち合わせで、施行に向けてだいぶ具体的になってきたように感じました。

やはりプロは違うな〜〜と実感です。

そこで、また検討すべきことが出てきました。メインは中のオブジェなのにそこがまだまだあやふやです。

今後も話を進めて街の人に大事にされる作品にしていきたいと思います。


記録:岸
・ガラスブロックのサンプルを請求しました。現在検討しているのは日本製ですが、今回請求したのはイタリア製です。ちょっと仕様が違うようです。コーナーブロックも違う形状のものがありました。
(サンプルが届いたら誰か家まで取りに来てください。)
・9/22の見学会と合わせて、ガラスブロックの検討をしませんか?
・現段階での訂正した図面と、使用予定の材料の品番を工務店さんにメールしておきました。
北浦

2009年9月4日金曜日

生命の樹

生命の樹 その後  2009/09/04  記録:北浦



生命の樹の花の植変えに立ち会ってきました。
作品は、3月の竣工時より錆が進行して真赤です。
芝も青々として、たくましく清々しい感じがしました。

もうすぐ色とりどりのハイビスカスが咲きます。
Posted by Picasa

2009年8月21日金曜日

経過報告

環境とアート ゼミ記録 2009/08/19 参加者:北浦、岸、高橋、小此木

○ガラスブロックのサンプルを見ながら、仕上がりのイメージについて話し合いました。
 ・コーナーの製品はカスミしかないかどうか、複数のメーカーに当たってみる。
 ・プレーンとたまゆらの見え方について
  中のオブジェの入り方によるが、たまゆらだと見えにくくなるのでは?
  「記憶の声」としてのイメージにふさわしい見え方になるのはどちらになるのだろうか。
      ↓
 サンプルをもう一つずつ手に入れて、手前と奥のガラスの干渉等、実際の見え方を検証したい。


その他8/4,8/6の報告と、高橋君が作ってくれた原案をたたき台にしてチラシについて意見しあいました。

チラシをつくることや、ガラスブロックを選んでいく中で、コンセプトやチーム間の作品に対する理解を確認し、何度も更新することになります。

そして、自分たちだけでなく、商店街の方々をはじめとして様々な人々と作品を共有していかなければならないのだということを実感します。

もちろん簡単に達成できるわけではないけれど、幸運にも素晴らしいチャンスに巡り会えたのだと思います。


○連絡事項
 9/22 歴史民俗資料館見学&チラシをもって商店街に挨拶に伺う。
 9/29 大学で打ち合わせ&現場へ街灯のチェックに行く。
※詳しい時間等は追って連絡します。

記録:北浦

2009年8月6日木曜日

北名古屋市役所訪問

環境とアート 「記憶の声」 2009/08/06  参加者:松野、高橋、北浦  記録:北浦

北名古屋市役所訪問 丹羽さん、鳥居さんとの面談


作品の外側、ガラスブロックの図面を渡し、今後の展開等について打ち合わせをしてきました。

○作品の設置に関して
 現場での作品設置時に現地制作することで了承。期間は3月、2~3日で行う。
           
○構造に関して 
ガラスブロックの施工業者が決まり次第、北名古屋市に報告する。
役所―業者間で、作品と基礎の設置に関する打ち合わせがしたいとのこと。
ガラスブロック施工の詳細図面を、11月末に北名古屋市に提出すること。

○ライトに関して
電線の地中埋没工事は、2008年度に終了している。
その為、作品に使用する電気の引き込み管は、別途プロジェクトチームで引いてくる必要がある。(道路工事の施工業者に依頼するとよいが、業者の決定が9月末になる。)
北名古屋市としては、公募の条件の手前があるので、やはりライトは無しにしてほしい。
歩道のライトはLEDを使用しており、街路灯(交差点照射用)を含め9月中に設置完了予定。
街灯の電気代は商店街が負担しているので、これ以降の相談は商店街にすること。

○中のオブジェについて
コンセプトをしっかりと伝えていくことによって、良いものが集まってくるだろう。
(北名古屋市としては、現段階では中のオブジェに対するコンセプトが明快になっていないように思われるとの意見。)
道路側を除く3方向からの視点を考慮した構成をする。
作品の設置場所が商店街にあることから考えても、やはり商店街の方を中心としてオブジェの収集をしたほうが良いだろう。今後最も作品と関わりを持つのが商店街になるのだから、オブジェを集めることでコンセプトを発信し周知を深めていくべきである。
劣化に合わせて、オブジェの入れ替えの可能性についても考えてみる。
 夜間よりも日中の方が作品を鑑賞されることになるので、くれぐれも明るい状況に対応した作品の仕上がりとする。

○次回、11月末の段階で北名古屋市に報告すること。
ガラスブロックの施工に関する詳細図面提出。
集まった中のオブジェ、その組み立て方について。



このあと、丹羽さん、鳥居さんに案内していただき、作品の設置場所を見学し、商店街の数店にご挨拶をしました。



◆帰りの車の中での話し合い・・・
今日、初めて商店街の方に挨拶をして、口頭だけでは作品について十分な理解を得ることは難しいと感じた。作品について広く理解し、今後協力していただくために、作品のコンセプトやイメージをまとめたチラシを作り、それをもって協力をお願いして歩くようにしたい。
オブジェを光らせるために塗料を塗ることが、果たして良い結果につながるのか、皆で話しあう必要がある。
街灯が設置されたら、すぐに現場確認に行く。予想以上に明るい可能性がある。
北名古屋氏には、回想法を用いて昭和のものを集め展示している「歴史民俗資料館」があり、資料館には回想法ついて研究を進めているスタッフがおられるそうなので、一度見学させてもらう。


設置場所の様子



2009年8月4日火曜日

ガラスブロックの下見に行く。

環境とアート 「記憶の声」 2009/08/04 参加者:高橋、岩佐、北浦







日本電気硝子名古屋支店にガラスブロックの下見に行ってきました。

見せていただいたのは、プレーン、たまゆら、カスミタイプのブロック。
コーナーブロックはカスミしか生産していないとのこと。
(普通のものとは見え方が違うので、商品開発の過程でカスミしかつくらなくなっているそうです。)

コーナーを除く3タイプのブロックのサンプルをいただくことができたので、チームで検討し、使用するものを選ぶことにする。

蓄光ブロックのサンプルもいただいてきました。
担当者さんの話では、イエローに比べるとブルーのひかり方はかなり弱いらしいです。
記録:北浦

2009年7月30日木曜日

藤井匡氏との話し合い。

環境とアート ゼミ記録 2009/07/30
参加者:岩佐、小此木、米倉、高橋、岸、松野、北浦  

北名古屋市モニュメント事業アドバイザー/藤井匡氏がゲストとしてゼミに参加して下さいました。




●照明の問題
市からは自家発電の方法で電力をまかなってほしいとの意見がある。こちらの意向としては、電力はどこかからひき、LEDブラックライトを使用して、一日五時間点灯したい。電力のランニングコストも、トイレの裸電球一つ分程度である。(月に百円程度+基本料金…計算上2万時間、期間にすると15-20年使用できる。)

このことに関して藤井さんの意見。施工のときは、間に行政を入れず直接こちらから中部電力に頼むこと。施工費もこちらで払う。

問題なのはやはりランニングコスト。街灯の費用は商店街の人たちが負担している。あわよくばという話だが、この作品の照明も、街灯の一部として扱ってもらい費用まかなってもらう事はできないだろうか。街灯として扱ってもらえるかどうかは、電力会社も通した上で、商店街の人との話し合いしだいである。なので、中に入れるオブジェ(市の人々の思い入れのあるもの)を集める際のコミュニケーションを、商店街の人々を中心にとっていくことが鍵になる。

コスト以外には、LEDライトとオブジェのつめ方について。ライトはふたの面だけでなく、下面にも入れた方が効果があるのでは?縦に長いライトを入れるという案も出た。(ただブラックライトは高い。)また蓄光塗料の効果はどれほどのものだろうか。性質上、真っ暗闇の中で効果を発揮するが、駅前ということもあるので夜でも完全の闇は望めなそうだ。実際にどれくらいのかたまりとしての発光体になるのか。
暗くなったときに発光するという話をしているが、昼間にもしっかりと見える作品にならないといけない。他の作品のライトアップはない。人にお金を出してもらってまでやることなので、そこまでの意思と覚悟が必要。


●ガラスブロックの外径
幅のサイズ・・・800mmまでだったものが700までに後から変更されたが、その理由が提示されていない。ガラスブロックを組んだときに、800規定ならば780のものが作れるが、700規定になると590の幅になってしまう。出来るなら780でいきたいので、8cmのサイズオーバーをOKとしてもらえないだろうか。


●天井
上が透明なほうが昼間に光が入って明るい。水勾配は道路側につけて欲しい、と藤井さんからの意見。


●設置
現場での組み立て、設置が必須である。


●スケジュール
現場を作るのと平行してスケジュールを組んでいかなければならない。3月頭ごろに設置の予定。


●ガラスブロックの結露
結露についてはできるだけ対応してほしいと藤井さんの意見。隙間を空けて空気を流すとしたら、どの程度の穴が必要か。ただ穴があると砂や虫が入ってしまうかもしれない。また、使用するガラスブロックの種類によっては、結露をごまかせるかもしれない。ガラスブロックのサンプルを集める時にその事も検討してみる。ライトを使用するかどうかが決まり、全体の使用が決定したら検討していかなければならない。


●耐震
どれくらいの強度があるのか。


●オブジェの収集
オブジェの収集が、この取り組みのメインになる。”広報で集める”というだけで、何がしたいのかさっぱり分からない。一般の人に思い出の品を出してください、といっても分からないだろう。中に何を入れるかで、作品の質(性格)が決まる。そこに北名古屋市のオリジナリティがあるのか?
中に入るものの性質を特色づけるべきでは?中身のコンセプトはないのか?
ex.
 ・昔から住んでいるお年寄りの持ち物
 ・幼稚園の子供(将来はばたいていく子ら)
 ・人形(地域の産業)
    …どのようにして北名古屋市に関わっていくのか。

”広報で集めます”というのは上から目線すぎる。

企画広報課の鳥居さんを通して、街や商店街のことを知る。…昭和の博物館(北名古屋市)


収集するオブジェは、まず、市長にひとつもらえるようお願いしてみるのはどうか。この事が作品の地となり肉となるものである。地域と行政と大学が、お互いに開いていくことが大切である。

記録:小此木

2009年7月14日火曜日

「記憶の声」 打ち合わせ

環境とアート ゼミ記録 2009/07/14
参加者:北浦、松野、岸、高橋、壬生、岩佐、小此木、米倉

記録:壬生


今日は、7月29日の藤井さんとの話し合いについてや、ガラスブロックの配置の確認、中に入れるオブジェの収集方法などについて話し合いました。

■7月29日に藤井さんと話し合うこと

①電気の使用について
・LEDのブラックライトで照らすことを許可してもらえないかをもう一度聞いてみる。
②ガラスブロックについて
今の段階での外壁の大きさ 幅   : 990mm
                  奥行き: 590mm
                  高さ  : 1990mm
・奥行きの大きさについて
規定の700mmを少しだけでも超えてもよいことにしてもえないかを相談する。
北名古屋市からは、奥行きは700ミリまでと言われているが、
今の広さでは内部にオブジェを入れるにはあまりにも狭い。
③天井について
・ガラスブロックにするか、鉄板にするか 
④中のオブジェについて
・収集するためのチラシを作成し、8月の広報にはさませてもらう。   

■オブジェの収集方法案
岩佐、壬生、米倉の三人で話し合った案を、他のメンバーに見てもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

案①西春に住む人の家に直接訪ねる
お宅へ訪問する前に、広報でモニュメント「記憶の声」についての宣伝をすると
ともに、中に入れるオブジェについてのアンケート用紙を作成し、5つの方法で
回収する。
(1)広報について
記載内容  
・「北名古屋市のモニュメント」についての説明
・「記憶の声」のコンセプト説明
・「○月○日の△時~□時に伺うことがあります」とことわりを入れる
・欲しいオブジェについての情報(集めたもののリスト、大きさ、、、など)
→反応のあったお宅へ訪問

(2)アンケートについて
○アンケート内容
・「記憶の声」のコンセプトを説明し、「思い入れのあるもの」で今回のモニュメン
トに入れてもいい、もしくは入れたいと思うものは何かを問う。
・住所・連絡先・名前
・「思い入れのあるもの」の絵や写真
○アンケートをとる流れ

①アンケートを取る
方法1  直接訪問
      対象:西春駅前の道路沿いのお店やそこに住む人
方法2  西春役場で掲示
      対象:道路沿い以外に住む人
方法3  回覧板でまわす
方法4  新聞にはさむ
方法5  市報にはさむ

②アンケート回収
役場や道路沿いのお店にアンケートボックスを設置し、そこへ入れてもらう。

③オブジェを選択
集まったアンケート用紙の中から、「記憶の声」に合うものを選び、選んだお宅へ
連絡し、訪問する。

案②西春の人に指定の場所へ直接持ってきてもらう
広報に載せ宣伝し、指定した日時に決められた場所へ持ってきてもらう。

記載内容
・「記憶の声」のコンセプトについて説明し、「思い入れのあるもの」のあるものを
めていること
・ものによっては断ることがあること
・使わなかった場合について
・「思い入れのあるもの」の条件
大きさ、 生もの・壊れやすいものは不可
・集めたものリスト
・収集場所と日時
・数がいること

案③西春で行われるバザーなどに行き、選んで買う


①~③の問題点
①の(1)・・・電話を受ける係りがいる   
→役場の人に頼めないか
→自分たちで電話を受けるか
①の(2)・・・書いてくれるか?
     ・・・アンケート用紙の収集が大変
     ・・・アンケート用紙を直接配る場合、家に入れてくれる
       か?
②    ・・・来てくれるか?
     ・・・数が多くなった場合は?
     ・・・集める場所として、西春の役場等を使わせてくれる
       か?
     ・・・使わないものの処置をどうするか?
       →捨ててもいい・・・大学で処理する
       →返却希望・・・着払い・直接持っていく・取りに来て
        もらう、、、など
       →もしくは、はじめから返却不可能とする
③    ・・・もしかしたら、西春の人のものじゃないかもしれない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この3案を見てもらい話し合った結果、

一度、①の(2)のアンケートとモニュメントについてのチラシを作成し、広報に
はさむことは可能かを藤井さんに相談することになりました。
(8月中旬にはさむことを目標に印刷)

・アンケート用紙に、問い合わせ・連絡先を書いておく。
・回収ボックスの設置場所について
 駅、役場、道路沿いのお店、スーパー、福祉センター、名鉄百貨店パレ、
 図書館、、、など
 およそ10箇所を検討する。
・回収ボックスについて
 鍵つきのものにするか、ダンボールなどで作るか。

西春でバザーはやっているかは、講師の青山さんに聞こうと思います。


次回の会議は、7月28日の火曜日、13:00~です。

2009年7月2日木曜日

岡崎市額田町へ

環境とアート ゼミ記録 2009/06/30


岡崎市(愛知県)にて森林問題に関するレクチャーと市内額田町の森林見学



ゲスト  小原淳氏   (小原木材株式会社 社長)

      八田欣也氏 (岡崎製材株式会社 社長)

      手島俊彦氏 (西三河農林水産事務所 林務課)    

      樋口奈央氏 (岡崎森林組合)

      清水龍生氏 (山林所有者)

      国島征二氏 (アーティスト、岡崎市在住)

        鈴木正義氏 (Masayoshi Suzuki Gallery 代表)

教員   土屋公雄、南川裕輝

参加者  北浦、松野、岸、高橋、壬生、岩佐、米倉    

1300~ レクチャー 

1600~ 額田の森見学




■「森は生命の根源である」   小原氏

今から約1000年前、ギリシャのパルテノン神殿の辺り一帯は緑地であった。現存する神殿より以前のものは木材でできていた。文明は肥沃な土地に生まれる。ギリシャにおいても、緑があったがゆえに人が住み、生活を営んでいた。しかし植樹を行わなかったために、森は枯れ、やがて文明は退化した。森は生命の根源である。

21世紀に生きる人間に与えられた課題として環境問題がある。

20世紀末から叫ばれてきた環境問題だが、この20年に築かれてきた環境主導は経済であった。産業公害、廃棄物処理、大気汚染などから食の安全性に至る大きな問題は、経済優先社会における産物であり、このことは対処療法的な観点で対応されてきた。

そこで未来を見据えた本質的な環境対策の軸となるのが「文化」であると考える。

                      「文化のまちおかざき 宣言書」より


額田地区は人工の森と化した。(現在、愛知県一帯に育つ森林は、伊勢湾台風の後に一斉に植樹されたものである。)それは文明の進歩の中での変化であるが、今日われわれは、人の手の入った森を管理し続けるか、放置して何百年後の自然回帰を待つか、決断の時期に来ている。人工林は放置したままにすると災害に弱く、豊かな表土を失い、やがて食物の育たない山と化する。まさに額田の山は放置されだし、一行も早く市民の決断を必要としている。そしてこのことは日本全土が抱える問題なのである。

                       「文化のまちおかざき 宣言書」より


平成18年、額田町は岡崎市と合併した。自然豊かな土地柄で御影石の産地でもあり、採石場などもある。(岡崎市の面積 38,724ha 内、森林面積 23,325ha

近年、額田の森は目に見えて荒れ、病んできている。山から流れている水が汚染している。これは山が疲弊している証拠である。

12年前から森林問題を深刻に受け止め、活動のきっかけを起こそうとしてきた。

2009年「木持ちがいい会」を結成。気が好きな人が集まる。

額田の森の現状を見過ごしたくない。まず、現状を周知していくために何かできないか。

産業と環境のバランスを取っていかねばならない。そこで文化の力を使えないかと考えている。(天使の森構想)




■「林業について」   樋口氏 手島氏

 林業とは、森林に入り、主として樹木を伐採することにより、木材を生産する産業である。

 岡崎森林組合の仕事としては、木材生産の他に、水土保全、レクリエーションなども行う。

 

日本の森林の約4割、市の森林の6割は人工林である。

人工の森林は手を入れ続けていかなければダメになってしまう。

 森林は未来からの預かりものである。





山の中に入ると、管理されているかそうでないかが一目瞭然である。

 ・管理されている森は、木の間隔が適度であり、陽光が差し込んで明るい。

 ・管理されていない森は、木の間隔、太さ、高さが単一で、陽光が入り込まないため暗い。


植樹から伐採までのサイクルは、木をどの程度まで成長させるかにもよるが、岡崎の場合は1サイクルを100年程としている。

・植樹 180cm間隔で行う。

・下草刈り 約10年間、木の丈が下草よりも高くなるまで刈り続ける。

・間伐 木を太くしていくために間引きしていく。

森林組合は、森林所有者の代わりに伐採や製材を請け合っており、1日平均で7080本の間伐を行っている。例えば4寸(約12cm)角の木材がとれる木は2025年程育てないといけない。木材の一番の利用先は家の建材である。

間伐をしない→下草が生える→自然災害

間伐をする→木が育つ→CO2削減


現在の林業が抱える問題

 ・木材価格がかけたコストに見合わない。 

 ・森林所有者の意識の低下。 

儲からない→山の仕事をしたくない→所有している山の境界が分からない

林業だけで自活していくためには100万㎡程が必要となるが、岡崎の場合、森林所有者の所有平均が1万㎡~5万㎡である。

 ・林業に従事する人がいない

   高齢化 

きけん、きつい、きたない、給料がやすい

   木が使われない


人工林において、管理がされないことによってこる問題。

 同じ時期に植樹されているため、根の深さ、木の高さが単一になる。そのため、陽光が入り込まずに薄暗く、雨の当たる場所は上の方と地面に限られてくる。また、下草の手入れがされない。(自然林の場合、根の深さ、木の高さが散一で、雨や陽光はいろいろなところに当たる。)これらが土砂崩れや、製材面において良好な木が育たないといった事態を招くことになる。


 人工林が放置され続けた場合、50年先に全てがはげ山になってしまうことはないだろう。 一切手を加えなければ、人口林もやがては原生林になる。

しかし、産業面から考えると原生林の木は製材しにくいという問題もある。


 2008年から、愛知県は環境税を一人500円徴収しており、森林整備の補助にも充てられている。しかし本来は税金に頼るのではなく自活した林業のサイクルを作っていかなけらばならない。


素敵な森をつくるためにみんなができること 

                         林野庁「美しい森林づくり推進国民運動」より

 自分の山の現状を再確認する。

 森林の大切さを家族や知人に伝える。

 日常生活で国産材製品を利用する。

 森林とふれあう機会を増やす。

 緑の募金などに協力する。

 森林ボランティア活動に参加する。

 職場ぐるみで森林づくりや国産材利用に協力する。

 身近な緑化活動に参加する。

「環境×アート 事例紹介」  土屋先生


日本

1986年頃 日本木材青壮年大会(?) 毎夏、各県で行われた。

木材を使用した会場のデザインなどをアーティストが行った。

・室生山上公園芸術の森 (奈良県宇陀郡室生町)

斜面地整備(地すべり対策)事業の一環として、池や水路等の整備にアートが取り入れられた。アーティスト ダニー・カラヴァン


海外

1978年~ イギリス北西部 レイクディストリクト グライスデール (4,600㎡) 

荒れた森林の現状を周知、そして森を再生するために、ビル・クラント氏が中心となって、アート(音楽、美術)の導入が始まった。最初は演奏会に始まり、アウトドアミュージアムではなく森林散策の道しるべとしての作品を、アーティストが現地滞在により制作した。そこでは自然・人間・芸術が対等な立場であり、アートによって「森を訪れる楽しみ」をつくり、「森は傷ついている」ということ実感してもらうことがその目的であった。


このような形でのアートの導入は、例えば日本の限界集落の取り組みにも通ずるところがある。

室生山上公園芸術の森

http://www.city.uda.nara.jp/sanzyoukouen/index.html



ダニー・カラヴァン

http://www.danikaravan.com/

グライスデール

http://en.wikipedia.org/wiki/Grizedale_Forest#Sculpture_Trail

レクチャーの後、額田町の森林を見学しました。





森の中にある清水氏の小屋。

手作りの炭焼き窯と露天風呂がある。

清水氏にとって”森は庭のようなもの”。














どこにいても小川のせせらぎが聞こえます。

国島氏はニジマスにえさをあげていました。

(成長させてから釣るのか・・・・?)


樋口氏の解説によると、虫に食われて病気持ちの木もあるらしい。











最後に国島氏のお宅を訪問。

山の中にあるとっても素敵なおうちです。

家の中を石壁が突き抜けている!

水は井戸水で、すごくおいしいそうです。

記録/北浦

















2009年6月23日火曜日

実現化にむけて

環境とアート ゼミ記録 2009/06/23

参加者:岩佐、小此木、米倉、高橋、壬生、松野、北浦、岸


晴れて北名古屋市のモニュメント公募に入選しました!


まず今日のゼミは北名古屋市の公募入選の報告会から始まりました。






実現化にむけて・・・数々の問題点が浮かび上がってきました。

①現地制作ができるのか 

・北名古屋市側は従来の置き彫刻を想定しているようなので、作品をつくるプロセスが他の作品とは違うことを説明しなければならない。

・また2次審査というのが12月上旬に予定されており、その時に作品がちゃんとつくられているか確認があります。現地制作しなければつくれないので、この時点では、詳しい図面しか出せないのではないか。

②ガラスブロックの中に入れる思い出の品々の集め方

・市の広報などで呼びかけるつもりだが、もしも出来ないとなったときのために、集め方を何パターンも考えておいたほうがいい。また集める品もかなり制限しなければならない。


③照明の問題

・北名古屋市側はランニングコストはかけれないという話なので、照明は使えないようだ。しかしブラックライトで照らせないとなると、最初のコンセプトから変わってくるのも事実である。それでも作品として成立させなければならないのだが・・・なんとかしてブラックライトを使用できるようにはならないのか。


               そのために・・・          


   1年でどれくらいの消費電力がかかるのか。

   動力電源を私たちで引いたらどれくらいかかるのか。


   この2点を事前に調べて交渉してみよう!

このように多くの問題点はありますが、チームみんなでひとつひとつクリアーしていき協力して作品をつくり上げていきましょう!!



余談になりますが・・・・今日6月23日はイギリスでは一番長い日らしいです。フェアリーリングと言いイギリス中から妖精たちが集まって、昨日から今日にかけて踊りを踊るみたいです。また、ストーンサークルや、ケルト民族の文化について土屋先生が熱弁。これからもイギリスの話や色んな話を聞かせてください。

次回のゼミ

6/30 愛知県岡崎市へ。

     額田町の森林問題について、動向リサーチ。

     各自、森林問題を下調べしておきましょう。

2009年6月21日日曜日

祝・入選!!

614(日)に審査会が行われました。




国内で活動する彫刻家など174名から、模型や写真パネルなど228点の応募があり、一次審査では入選候補作品10点が選ばれました。


ゼミからは3作品を出展したのですが、そのうちの1点が入賞しました。

入選作品は《記憶の声》です。


応募の際には、チーム編成をして作品を出しましたが、今後はゼミのみんなで協力して実現させていきます。

設置に向けて忙しくなりそうです。

モニュメント選考審査会報告北名古屋市HP

2009年6月16日火曜日

報告会

環境とアート ゼミ記録 2009/06/16

参加者:岩佐、小此木、米倉、高橋、岸、松野、北浦





自分たちのつくる作品が社会とどのように関わっていくのか、ということについて考えられたか?

 起案からプレゼンまでのプロセスに気を配ることができた。

 今までの個人では考えられないようなプロセスであり、その上で出てきたものとなった。

 「記憶の声」については、地域の人と関わることを重要視した。

 先日の北川フラム氏の講義にもあったファーレ立川などと比較すると、この景観計画には全体に流れる大きな意志のようなものが掴みにくいように感じた。プロデューサーがいないように思われた。

 例えば、ある場所に10点の作品を設置するとして、それを一人の作家が計画すれば景観の統一感は出てくるだろう。しかしこのコンペ自体はそのような趣旨ではないと思われる。







まとめ

 日本では、時には通りの交通を妨げるようにして置かれている作品もあるが、 普通は都市計画の一環としてアートの提案を行う。

   例:アーティストの考えるサイン計画・・・ものを置くことだけがアートではない。

 作品をつくるということだけでなく、プレゼンテーションを行うことで、他者を意識せざるを得なくなる。

 そういった姿勢を個人の作品においても取り入れてほしい。



連絡事項

次回ゼミ

 6/23,30のどちらかで、岡崎市(愛知県)へ。

 内容:額田町の森林環境問題について、動向のリサーチ。

 各自、森林環境問題について下調べしておくこと。



2009年6月13日土曜日

座れない椅子

チームメンバー: 北浦智恵 小此木梢美 米倉竜英 壬生真代



コンセプト

「座れない椅子」は、均整の取れていない造形によって、まるで意志を持つ生き物のようだ。 本来、人が座る目的で生み出されるこの人工物が、おどけた姿で巨大化し、私たちの前に現れる。 その傍らでは、植物が椅子の座面を突き抜けて成長し、のびのびと花を咲かせる。植物には、芽吹き、 育ち、花を咲かせ、やがては枯れるという生命の事実、そして時に人工物を凌駕する脅威がある。 「座れない椅子」は、ともすれば忘れがちな生命のダイナミズムを私たちに教えてくれる。


素材: 鉄 

 サイズ: W1000×2000×800 /mm


デッサン



模型



展開図




イメージ図




色の提案

設置現場が施工中ということもあり、椅子の色は現場に相応しい色を選ぶこととし、幾つかの提案をする。



     塗装(モデルは赤)  錆を見せる  ステンレス仕上げ



記憶の声

メンバー:岸美智代 高橋健太朗 岩佐美帆 松野実香


北名古屋市に応募した2つ目の案です


コンセプト

この地域に住む人々の協力を得て個人との関わりを持つ物を集め、ガラスブロックを積み上げた巨大な箱(立方体)の中へ再構成して組み込む。夜それは輝きを得て街に彩りを放ちはじめ、人と人とを結び付ける役割を持つオブジェへと生まれ変わる。また、提供したという行為を共有することで街の人々が新たなコミュニケーションのきっかけを持ち、やがてそれが大きな一体感として街全体を包み込む。最も重要な事は、住民と物と提案者とが三位一体となって初めて成立する作品である事。そして人と人との関わり合いの中で、心の豊かさを得ることこそが日々の生活を送る上での活力・癒しと成りうるのだと見出す事である。



模型


完成イメージ図




図面



素材:ガラスブロック・地域の人々から集めた品・ライト

サイズ:W1000×2000×700mm


設置イメージ図




結果は6月21日に発表です

よい結果がでてくれることを期待しています