北名古屋市モニュメント事業アドバイザー/藤井匡氏がゲストとしてゼミに参加して下さいました。
●照明の問題
市からは自家発電の方法で電力をまかなってほしいとの意見がある。こちらの意向としては、電力はどこかからひき、LEDブラックライトを使用して、一日五時間点灯したい。電力のランニングコストも、トイレの裸電球一つ分程度である。(月に百円程度+基本料金…計算上2万時間、期間にすると15-20年使用できる。)
このことに関して藤井さんの意見。施工のときは、間に行政を入れず直接こちらから中部電力に頼むこと。施工費もこちらで払う。
問題なのはやはりランニングコスト。街灯の費用は商店街の人たちが負担している。あわよくばという話だが、この作品の照明も、街灯の一部として扱ってもらい費用まかなってもらう事はできないだろうか。街灯として扱ってもらえるかどうかは、電力会社も通した上で、商店街の人との話し合いしだいである。なので、中に入れるオブジェ(市の人々の思い入れのあるもの)を集める際のコミュニケーションを、商店街の人々を中心にとっていくことが鍵になる。
コスト以外には、LEDライトとオブジェのつめ方について。ライトはふたの面だけでなく、下面にも入れた方が効果があるのでは?縦に長いライトを入れるという案も出た。(ただブラックライトは高い。)また蓄光塗料の効果はどれほどのものだろうか。性質上、真っ暗闇の中で効果を発揮するが、駅前ということもあるので夜でも完全の闇は望めなそうだ。実際にどれくらいのかたまりとしての発光体になるのか。
暗くなったときに発光するという話をしているが、昼間にもしっかりと見える作品にならないといけない。他の作品のライトアップはない。人にお金を出してもらってまでやることなので、そこまでの意思と覚悟が必要。
●ガラスブロックの外径
幅のサイズ・・・800mmまでだったものが700までに後から変更されたが、その理由が提示されていない。ガラスブロックを組んだときに、800規定ならば780のものが作れるが、700規定になると590の幅になってしまう。出来るなら780でいきたいので、8cmのサイズオーバーをOKとしてもらえないだろうか。
●天井
上が透明なほうが昼間に光が入って明るい。水勾配は道路側につけて欲しい、と藤井さんからの意見。
●設置
現場での組み立て、設置が必須である。
●スケジュール
現場を作るのと平行してスケジュールを組んでいかなければならない。3月頭ごろに設置の予定。
●ガラスブロックの結露
結露についてはできるだけ対応してほしいと藤井さんの意見。隙間を空けて空気を流すとしたら、どの程度の穴が必要か。ただ穴があると砂や虫が入ってしまうかもしれない。また、使用するガラスブロックの種類によっては、結露をごまかせるかもしれない。ガラスブロックのサンプルを集める時にその事も検討してみる。ライトを使用するかどうかが決まり、全体の使用が決定したら検討していかなければならない。
●耐震
●オブジェの収集
オブジェの収集が、この取り組みのメインになる。”広報で集める”というだけで、何がしたいのかさっぱり分からない。一般の人に思い出の品を出してください、といっても分からないだろう。中に何を入れるかで、作品の質(性格)が決まる。そこに北名古屋市のオリジナリティがあるのか?
中に入るものの性質を特色づけるべきでは?中身のコンセプトはないのか?
ex.
・昔から住んでいるお年寄りの持ち物
・幼稚園の子供(将来はばたいていく子ら)
・人形(地域の産業)
…どのようにして北名古屋市に関わっていくのか。
”広報で集めます”というのは上から目線すぎる。
企画広報課の鳥居さんを通して、街や商店街のことを知る。…昭和の博物館(北名古屋市)
収集するオブジェは、まず、市長にひとつもらえるようお願いしてみるのはどうか。この事が作品の地となり肉となるものである。地域と行政と大学が、お互いに開いていくことが大切である。
記録:小此木